8月

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車内だけで鑑賞できるタクシー劇場開始

By ono   2009年8月4日


■タクシーの車内で繰り広げられるミニミニ劇場
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 うーん、この発想は無かったなー。イギリスは北アイルランド、ベルファストからのニュース。タクシーの後部座席に乗った5人だけが鑑賞できる、運転手と助手席の俳優によるミニミニ劇場が始まったそうです。
 お芝居のタイトルは”Two Roads West”。脚本はローレンス・マキューンで、プロテスタントのタクシー・ドライバービルと、助手席に座ったカトリックの乗客ロージーが織り成すストーリー。後ろに座った観客を連れてフォールズ通りとシャンキル通りを走りながら上演されます。上演時間は1時間ほど。料金が書いてなかったのですが、いくらくらいなんでしょう。1時間分の乗車賃くらいなのかしら。

■戸惑う乗客もたまに
 ただし、物がタクシーだけにこんなトラブルもあったとか。
 「変わった女性が乗ってきたことがあったんです。」とムーアさん(ロージー役の女性)。「私達の会話にずっと入り込んでくるので、思わず”これ、お芝居だって知ってました?”って聞いたの。そしたら”いいえ、普通のタクシーだと思って乗ったものだから。あなた酔ってるのかと思ったわ。”ですって。」
 脚本を書いたマキューン氏はこうコメント。
 「劇中ではラブストーリーも進行します。けれども、観客には2つの有名な通りについてその歴史を学んでほしいですね。そして、誰しもが自分なりにそこで起こっていることを経験してほしいと思います。」

■お芝居にはベルファストの歴史的背景が
 少しだけ補足すると、ベルファストではイギリス系住民とアイルランド系住民がそれぞれフォールズ通り(カトリック系住民区)と シャンキル通り(プロテスタント系住民区)に分かれており、熾烈な争いを続けてきた土地柄。壁には政治的な落書きがいたるところにされ、治安的にも危険な地区といわれています。そうしたアイルランドの歴史を知る機会にしてほしい、という意味もあるんでしょうね。普通に観光で見ることもできるけれど、こうしたアプローチは素敵だなあと思うのです。こういう劇場型なら大歓迎。ハーフダイムみたいなテンションの高いのはちょっとあれですけど…
 タクシーと乗客っていうとジム・ジャームッシュ監督の映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」を思い出しました。こちらもお勧めよ。

<ネタ元:TimesOnline


2 Responses so far

面白そうですね。
“Two Roads West”→”Go West”→『西遊記』?
という筋を考えました。

>ネ・クラリネット様
そうきましたか(笑)
密閉された狭い空間ってテンションが上がりますので、より面白く見れるんじゃないかと…。そういう意味ではありなイベントですよね。

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