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ブリタニカ大百科事典における、7つの変な記事

By ono   2009年11月11日


20091111.jpg■1768年のブリタニカ
 けっこういろんなお宅にひっそり眠っていたりする「ブリタニカ大百科事典」。200年以上の歴史を持つ由緒ある事典なわけですが、1768年に発行された初版を今見てみると現代と違って面白いよ、という記事がTelegraph.co.ukに出ていたのでご紹介です。
 大項目主義を採用するブリタニカは初版は3巻に分かれていました。社会的な重要性が現代と違うこともあって、例えば馬の病気や代数学に関しては40ページも割いているのに、「子ども」における記述はまったく無いのだそうです。他にも今見ると面白い記事を拾っていくとこのようなことが書いてあります。

1.人間と怪物
 人類ことホモ・サピエンスは5つの種に分けられており、アメリカ人、ヨーロッパ人、アジア人、アフリカ人そして「怪物」。何だよ怪物って!雪男とかなのか?

2.医療
 ガスでお腹が張った場合の治療法は、「カモミール茶を飲み、”お尻の穴で”パイプの煙を吸う」。お尻で。
 歯痛の治療は下剤を飲むか、足から血を流すこと。もしも歯が腐っていた場合は神経線を燃やすこと。穴はワックスを混ぜたもので埋める。フランスでのやり方は合うサイズの人間もしくは動物の歯を収める。
 紅茶やコーヒーを飲むのは胸焼けに対する一般的な治療法。代わりにカモミールの花と砂糖を入れたホットワインでも同様の効果あり、ですって。

3.性欲促進剤
 バーミチェリ(バーミセリ)というそうめんのように細いパスタがイタリアから輸入されていたのですが、当時は大流行で主にスープやポタージュと共に食べられていました。で、その目的が「性欲を強くかきたてるため」。パスタにそんな効用があったとはなー。

4.ガソリン
 「石油は手足の痛みに際し、麻痺を治すための軟膏として使われる。」

5.オーストラリアとニュージーランド
 どちらもすでに発見されていたが、イギリス人が入植していないという理由で記述は全くされていない。ちなみにスコットランド人のジェームズ・クックがオーストラリアの領有を宣言したのは1770年。

6.カリフォルニア
 カリフォルニアは「Callifornia」とつづられており(今と違ってLが2つある)、その説明は「西インド諸島の大きな国。島なのか半島なのかは知られていない。」

7.太陽系
 天王星、海王星、冥王星は載っていない(まだ発見されていない)。

 さて、長く新版の出ていなかったブリタニカ大百科事典、来年に2010年度版が発売されるそうで、その中の500セット限定リミテッド・エディションに先ほど紹介した1768年の初版の復刻版がついてくるそうです。そういえば実家にもおやじがうっかり買ったブリタニカがあったなー。30年くらい前のものだと思うけど。家に眠ってる古い百科事典がある人は、今見直してみると結構面白い記述があるかもしれないね。これだけでブログネタになりそうだよ。
 日本ですと、1712年に発行された「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」という類書があります。江戸時代の百科事典とでもいうべき本なのですが、これも結構面白くて、例えば蝦夷地(エゾチ・今の北海道)の地図なんかこんな感じです。
img_6872.jpg
 形がめちゃくちゃじゃん!ちなみに北が左側なので、横に倒れた感じになってるのですが、それでもひどすぎる。知床半島なんかちぎれて島になっちゃってるし…。

<ネタ元:Telegraph.co.uk
※ソース記事では「10の怪しい事実」という内容なのですが、7つだけを選んで紹介してみました


2 Responses so far

冥王星って (もう) 惑星じゃないんだけどね.
とはいえ, 天王星・海王星・冥王星が書いてあったらそっちの方が「怪しい」と思うんだがなぁ.

>taco様
そうでした、冥王星ははずれてしまったんでしたね。
確かに7)に関しては、「書いてなくて当たり前」なんですよね。

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