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広場恐怖症の女性が一念発起、フェイスブックの友人全員を訪ねる旅に挑戦

By ono   2012年1月24日



■みんなに会いに行くよ
 SNSが彼女を勇気づけたんだ。ということでアメリカはイリノイ州からのニュース。広場恐怖症という病で家から外に出ることのできなかった女性が一大決心、「フェイスブックの友達全員に会いに行く旅」を成功させたそうです。
 彼女はアーリン・プレッサー、51歳。アゴラフォビア、「広場恐怖症」という障害を患っています。「広場恐怖症(ひろばきょうふしょう)とは、『もし不安発作が起きたら…』と恐れ、また、そこに人だかりのできることを恐れる恐怖症で、人の多い広場や逃げ場のない公共の場所などへ行くことができないという症状なのです。そのため、旅行など遠くへ出かけることが極端に難しく、彼女はこれまでほとんど自宅から出られずに暮らしてきました。
 そんな彼女にも近年フェイスブックを始めることで外界の人たちと親しくなる機会ができました。世界各国に300人以上の友人ができた頃、彼女の中に”外へ出て人と交流したい”という欲求が消せなくなっていったのですね。

■一念発起、家を出ることに
 ある日彼女はその想いを行動に移そうと決心しました。それが2010年の暮れです。プロジェクト名を「フェイス・トゥ・フェイスブック」と名付け、当時325人いたフェイスブックのフレンド全てを訪ねて歩こうと決めたのです。
 それは壮大な旅になりました。現在までに訪れた国が13ヶ国、39回飛行機に乗りました。台湾、韓国、フィリピン、ドバイ、イタリア…。今まで恐怖症のおかげで飛行機にも乗れなかったアーリンさんにはとても大変な行程だったようです。それでも、292人と実際に合うことができました。当初の予定の90%が達成されたわけですね。
 最初の踏ん切りがつくまでの自分を振り返り、アーリンさんはこうコメントしています。
 「強く思ったのは、息子たちが独り立ちしてからこっち、私はずっと一人で、長いことただパソコンの前に座って時間を費やしてきたんだってことを認識したんです。」

■オペラを勉強したり、ボディーガードの訓練を受けたり
 もちろん、たくさんいるフェイスブック上の友人全てが彼女の提案を快く引き受けてくれたわけではありませんでした。再三の提案を無視する人もいれば彼女を友達から外してしまう人、もちろん亡くなってしまった人なども何人かいたようです。また、彼女は広場恐怖症があるため常にパニックに陥る危険性もあり、常に付き添いが誰か付かなければならないという確認もとらなければなりませんでした。
 それでも結果的にこの度は彼女に様々なエキサイティングな出会いをもたらしたようです。ある所ではサーベルでシャンパンのコルクを開ける方法を伝授されたり、オペラを教えてもらったり、ボディーガードの訓練を受けたり、カリフォルニアで登山したり。

 自分の持つ恐怖症を克服して旅に出る。素敵な挑戦ですよね。つい忘れてしまいがちだけど、ネットワークの向こうにいるのは常に生身の人間であって、だからこそ出会いが生まれるんだ。彼女の挑戦が有名になってからフレンド数は一気に増加。現在は3000人を超えるまでになりました。ひょっとしたら彼女の旅は終わらないかもしれませんね。

参考:アーリン・プレッサーさんのFacebookページ

<ネタ元:odditycentral.com


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