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「サヨナラ…」死に際のオウムが飼い主に別れを告げた時

By ono   2012年9月16日



■最後の言葉「サヨナラ」
 こんなことされたら涙が止まらない。というわけでイギリスからのニュース。飼っていたオウムが死ぬ間際に別れの言葉をしゃべったと話題になっています。
 このオウムはイングランドのエクセターに住むニナ・モーガンさん(89)が飼っていたオウム、「ターブ」。ターブくんは55歳でした。ニナさんは彼についてこうコメントしています。
 「あの子はとても知的で賢い子でしたよ。私たちは何も教えていないのに、ターブは言葉を覚えていったんです。」
 そして、ターブが亡くなったときのことをこう振り返っています。 
 「あの子が死ぬ前の晩、私はベッドに上がったんです。そしたら、ターブはかごの中から私に”Cheerio(チェリオ:さようなら)”って声をかけたの。結局、それがあの子の最後の言葉になりました。なんだか弱々しい感じがしたので、とても心配でした。
 翌朝、起きたら彼はかごの中の一番高いとまり木のところにいたのですが、私が声をかけてからお茶を入れにいって戻った時、すでにかごの底で死んでいました。2日間泣いたわ。彼のいない寂しさにね。」

■タンザニア:1955
 さて、ニナさんとターブくんの年齢からもわかるとおり、2人は長い時を一緒に過ごしてきました。もともとターブはタンザニア生まれ。アフリカン・グレイ・パロット(ヨウム)の一種で、ヒナの時に巣から拾われてきた子です。ニナさんはもと航空機関士で、パイロットであった夫のピーターとともにタンザニア(当時はタンザニカ)に住んでいました。2人は8歳になる子供のピーターのために、ペットとしてオウムを買い求め、出会ったのがターブでした。1955年のことです。
 「あの頃は夫が大統領機のパイロットでしたよ。ターブはまだ小さくて、羽根も完全に伸びていなかったわ。それでも、息子の名前を覚えて”クリストファー!”って叫んでいたの。」
 ところが、クリストファーは1970年代に自動車事故で亡くなってしまいました。それから2人はターブと一緒にイングランドへ戻ってきたのです。長い月日が過ぎ、夫のピーターが気腫で亡くなった時、ターブはニナさんにとってたった一人の身内になってしまいました。
 「ターブとはいつも一緒でした。朝になると必ず私に”ハロー、マイダーリン”って声かけてきて。ビスケットをあげて一緒に朝食をとるの。」
 ターブはニナさんがでかける時はかならず「サヨナラ」「バイバイ」「マタネ」と言い、近所でも人気でした。犬が遊びにくると「ワン、ワン!」と鳴き、窓の外をネコが通ると「ニャーニャー」と鳴いたそうです。しかも、年をとって耳が遠くなったニナさんのために、ドアベルが鳴っても気付かない時は「ニーナー!ニーナー!」と大声で叫んで教えてくれたそうです。

 50年以上も一緒にいたら、もはやペットと言うより完全な家族でしょうね。おまけに家にひとりぼっちになってしまった。こういう時ってかける言葉もみつからない。結局死ぬ時はみんな一人なんだからさ、とか聞かれもしないフォローを考えたりするんだけど、そんなのもうすぐ90歳になるニナさんは当たり前のようにわかってて、何を今さらって感じなのかも知れないね。

<ネタ元:telegraph.co.uk


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