1月

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朝起きたら全ての記憶を失くしてしまっていた少女

By ono   2013年1月30日


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■朝起きたらすべての記憶が…
 浴室で頭をぶつけたら記憶喪失に…?そんな不思議な事件が起きています。イギリスからのニュース。
 写真の女性はサフォーク州のマーケット・ウエストンに住むテイラー・スマートさん、18才。彼女は2年前、ちょっとした事故で生まれてからのほとんど全ての記憶を失くしてしまうという不幸にあいました。その日、突然の停電が起き、真っ暗な浴室で壁に頭をぶつけたテイラーさんは、次の日の朝起きた時、全ての記憶を失くしていたというのです。結果、彼女はあらゆることをもう一度覚えなおしていかなければならなくなりました。ただ、幸いなことに親や兄弟などごく近い身内の顔は覚えていました。
 「私は以前の友達はもちろん、飼っていた犬の名前すら思い出すことができなかったんです。食卓用の道具も使い方がわからず、靴ひもの結び方だって教えてもらわなければいけなかったんです。もちろん、字を書くこともできなくなっていました。とても困惑しました。まるで自分が別の星からやってきたかのような感覚に陥ったんです。」
 彼女はもともと皮膚や内臓・骨などが非常にもろくなるという「エーラース・ダンロー症候群」という遺伝的な病気を持っていましたが、この病気の症状で記憶喪失は報告がありません。

■まるで幼いころに戻ったみたい
 テイラーのお母さん、ジェーンさん(52)はこうコメントしています。
 「彼女が起きてきて記憶を失くしているのがわかったとき、あまりの出来事にまるで現実の世界じゃなくて、テレビを見ているような感覚でした。
 まるで幼い子供みたいでした。あれは何、どうして、あれはどこにあるの、って。子供がやる全てをもう一度やり直すことになったのです。お腹が空いたっていうから”サンドイッチなんかどう?”って聞いてもサンドイッチが何かがわからないんです。」
 テイラーさんの一からの勉強が始まりました。幸い彼女はとても頭がよく、食べ物や動物の名前、土地の名前などはグーグルを使ってどんどん覚えていったそうです。テイラーさんはそのころを振り返ってこう言います。
 「スーパーに行くのが楽しかったわ。知らないものがたくさんあるんだもの。”これは何?私、これのこと好きだった?”ってなんでも聞いたわ。でもクリスマスは何だか奇怪な感じがしました。だってあんな大きな木をリビングに持ってきたりするんだもの。それと、何かやろうとしてもやり方がわからなくて、ずいぶん怒ったものです。」
 もちろん友人関係は全て忘れてしまっていたので、学校へ行くのも最初はかなりつらかったようです。
 「学校へ行くのは本当に怖かったです。向こうは私を知っているのに私は何もわからなくて、そんな人からたくさん質問を浴びせられるんですよ。そんな状況、想像してみてください。」

■今はもう悩まないの
 けれども、テイラーは驚異的なスピードで自分の人生を立て直していきました。現在はパートタイムで働く傍ら大学に通い、運転も勉強して、社会生活もアクティブにこなしています。
 「私に起こった事故が、本当に憎らしかったんです。だから、大学に行くっていう、その時点で一番難しいと思われた目標に挑戦してやりました。とても新鮮なスタートが切れましたよ。2年たった今でも、町で出会った知人の名前がわからないときがあります。でも今はもう悩まなくなりました。」

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 以前の記憶は今でも戻らないため、昔のアルバムを見ていてもまるで他人を見ているような不思議な感覚だと彼女は言います。けれども、もう彼女は前を見据えて生きていくことに全力なのですね。支えてくれる家族のおかげもあるんだろうなーと思います。失ったものは大きいけれども、大事なのはこれから。すてきな未来が開けますように。

<ネタ元:thesun.co.uk


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