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香港ではCAがカンフーの修行中!しかしこれには深いわけが…

By ono   2013年9月17日


Airline-teaches-flight-attendants
■今日も勇ましく「ハッ!ハッ!」
 キャビンアテンダント(CA)がカンフー、っていかにも中国らしくて微笑ましいんですけど、ことはそう単純ではありません。というわけで中国からのニュース。最近、香港の航空会社が、CAにカンフーを習わせているとして話題になっています。しかし、これには中国ならではの特殊な事情があるのです。

■ちゃんと飛んでる便がわずか18%
 先日、航空会社や空港の定時到着率などの調査結果であるFlightstatsが公表されたのですが、これによりますと、北京を出発するフライトで時間通りに離陸したものは7月だとわずか17.8%に過ぎず、8月に改善したものの依然オンタイムの離陸は28.8%に終わっているそうです。こうした中国の空港における発着時間のルーズさに業を煮やした搭乗者が怒り心頭、5月から8月の間に乗客による暴動騒ぎが26件も報告されているというのです。
 ひどい場合だと国内線ですら18時間も遅れることがあり、空の交通の麻痺状態は多くの争いの種になっています。7月には上海虹橋(ホンチャオ)国際空港で乗客らが空港スタッフに暴行を加える事件が3度も起き、スタッフの一部は入院するほどの怪我を負っています。また、翌週の週末、江西(こうせい)行政区では30人の乗客が発着が7時間も遅れたことに怒って滑走路を襲撃したそうです。

■対応しきれない飛行機事情
 ただ、これには致し方ない事情もあります。2003年から2012年にかけて、旅客機の乗客は3億1900万人と4倍にまで膨れ上がっています。搭乗者数のあまりの急激な増加に航空会社でも対応しきれていないのが現状なのです。また、中国空域の80%を人民解放軍が制御しているため、民間の飛行機が非常に飛びづらい状況にもあります。
 …とまあ、飛行機が遅れる要因は山ほどあるわけですが、それでも会社側としてはその度に乗客に襲われてはかなわない、ということで香港の航空会社がCAにカンフーを習わせる事態になっているのですね。テロリスト対策なのであれば「さすが中国!」と拍手したいところですが、こと相手が味方の中国人というのはねえ…。なんだかさみしい限りです。

 ちなみにこのFlightstats、日本はどうなのかと言いますと…

国際線メジャー部門 第1位 ANA(90.18%)
 ※2011年のデータ

 うーん、さすが!また、上記部門にはJALもファイナリストの5社に選ばれております。それだけ正確なのだから、多少の遅れは大目に見ないとね。なんだか大らかな気持ちになったわ―。がんばれ日本の航空会社。暴動なんて御免だからね!

<ネタ元:UPI.com


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