12月

9

発見:交尾最中にオスを食うメスグモ

By ono   2008年12月9日


Size doesn’t matter in killer redback mating ritual

20081209.jpg かまきり婦人どころの騒ぎじゃありませんことよ…!最近の研究によって明らかになったのですが、セアカゴケグモのメスは交尾の最中にオスを普通に食べてしまうらしいということが明らかになったそうです。なんという…
 今回の研究はニュー・サウス・ウェールズ大学の博士研究員であるマイケル・カズモビック氏により発表されたものです。右の写真が例のセアカゴケグモ。真ん中に写っているのはメスで、その口元で今まさに美味しくいただかれちゃう運命にある小さいクモがオスです。体の大きさもオスメスで全然違うのですね。ちなみにセアカゴケグモは東南アジアやオーストラリアに生息しているのですが、近年では外来種として国内でも発見されているようです。
 さて、カズモビック博士によるとセアカゴケグモは生殖活動において驚くべき特殊な行動があるそうです。まず求愛行動はオスが行うのですが、オスはメスのいるクモの巣のネットを足でかき鳴らします。
 「ギターを弾くようなもので、それがメスにとって期待を持たせる甘い音楽になるのですね。」とのこと。
 そして化学物質による信号をオスは続けて発信します。この信号はメスを魅了し、オスが近くへ来るのを許すのです。博士はこれを歌の詩のようなものだと説明しています。
 「ネットをかき鳴らし、化学物質の”詩”を発するのは求愛において全てのオスにとって重要です。しかし我々は、メスの周りに様々なサイズのオスがいる場合、体の大きいほうが小さいほうよりも交尾するチャンスが多いらしいということがわかりました。もちろん、小さいオスにも利点はあります。彼らは足が速いので、大きなオスよりも素早くメスのもとへとたどり着けるのです。サイズだけが男性の価値を決めるわけではないようですね。」
 さて、こうしてようやくメスに選ばれた栄えあるオスはいそいそと愛の行為へと移るわけですが、その時間は6分から31分という範囲で行われるようです。ただし、最後はオスがメスの餌になって終わります。というか、メスは交尾が終わるのを待たずにオスを食べてしまうので、その時点で終了、ということのようですね。
 博士によると、交尾の間にオスが食べられてしまうという特徴を持つクモは世界中で2種類しかいないらしく、そのうちの一種がこのセアカゴケグモなんだそうで、”シドニーでは1月と2月が彼らの愛の行為が行われる季節”とのことですよ。
 数ある男性の中から選ばれ、ようやく女性と一つになったと思ったらむしゃむしゃとやられてしまうこのセアカゴケグモのオスにはただ同情するばかりです。もてる男はつらいよね、とかいうレベルではないですよねこれは。人間界においてどんなにひどい女性と結婚しても食べられてしまうことはまずないわけですから、とりあえずは人間に生れてきてよかったと胸をなでおろすのが精一杯ですね管理人は。

<ネタ元:Daily Telegraph


2 Responses so far

こんにちはー!
小説みたいでおもしろいです!
爆笑しました!
究極の愛ですね!
人間界にはセアカゴケグモのオスぐらいの愛を
女性にささげてくれる男性はいないんでしょうか?
さみしいです…。

>penpen様
愛をささげる、というよりは文字通り「食い物にされてる」という感じにもみえますよね…。
オノにもささげる愛があるといいんですけど、
食べられたくないなあ(笑)

Leave a comment


QLOOKアクセス解析