5月

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「クジラのゲロ」をビールの香料にした新感覚ビールを開発!

By ono   2016年5月28日


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■それはクジラが吐き出したもの
 ゲテモノ好きとしてはちょっと興味あるな。ということで、オーストラリアからのニュース。「クジラの嘔吐」を取り入れた新しいビールが開発されたということで、話題になっていますよ。
 これはオーストラリアのメルボルンにある醸造所が開発したもの。吐瀉物(としゃぶつ)、もっと有り体に言えば「ゲロ」なわけですが、マッコウクジラの吐瀉物限定、しかもただのゲロではありません。実は、マッコウクジラの吐瀉物にはまれにアンバーグリスという石のようなものが含まれている場合があり、この石がいい香りを発するということでビールにも入れてみようという発想になったようです。

■実は結構いい香り
 ちなみにこのアンバーグリス、クジラの食べたイカのくちばしの部分(カラストンビ)が消火されずに体内に残ったものが結石となって排出されたものと考えられています。実は古来から竜涎香(りゅうぜんこう)と呼ばれ、香水の原料として珍重されてきたものなのだそうです。
 商品名としては「Moby Dick Ambergris Ale(モビーディック・アンバーグリス・エール)」となっており、カラメルモルトでフルーティなフレーバー、バランスの良い苦み、という仕上がりになっているとか。同社のマリス・ベザイティスさんはこうコメントしています。
「アンバーグリスが香水業界で使用されているという話を聞いたとき、それがビールのスパイスとして使えないかな、と思ったんです。」

■原料はビーチで探す
 また、クリスティ・ベザイティスさんは
「何となく、”海”みたいなテイストかな。もしくは海洋動物の臭いというか。とても興味深い感じですよ。」とのこと。
 マリス氏曰く、今後数年分ビールを造るためのアンバーグリスは確保しているが、将来的にも安定して確保できるようなことも考えているんだとか。
「ビーチでアンバーグリスを見つけられるように、犬を訓練しようと思っているんです。」
 アンバーグリスは海辺に漂着することが多いため、浜辺を丁寧に調べれば見つけることができるんだとか。また、香水の原料としてのアンバーグリスは非常に高価で、一説には1gあたり2000円前後。大きな塊に出会えれば巨額の報酬も夢ではないのです。現に、2013年にはイギリスで見つかったアンバーグリスが1500万円もの価格になっています。ほのかにいい香りがするというので、犬を訓練して探させるというのはいいアイデアかも知れませんね。皆さんも浜辺で探してみます?

補足:
 wikipediaなどでアンバーグリス(竜涎香)を調べると、「マッコウクジラから排泄されたもの」となっているので、吐瀉物というよりは排泄物、という考えもあるようです。ゲロではなくウンチだ、ということでしょうか。ただ、今回の記事のビールも「whale vomit(クジラの嘔吐)」という表現を使っているので、オーストラリア的には口から出たもの、という認識なんだと思います。

<ネタ元:Australian brewery offers ‘whale vomit’ beer

 


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