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2017に観た映画から、面白かったものベスト5をご紹介しますよ。

By ono   2018年1月4日



■新作ではありませんけれども
 ここ何年か、年間55本くらいの映画を観ております。映画好きな人はもっとたくさん観ていらっしゃるんでしょうけど、私はなかなか時間が取れず、この辺が限界です。さて、今回は昨年観た作品で個人的に面白かったものをいくつかご紹介したいと思います。何か面白い映画ないかなーという方の参考になればいいな、と。ちなみに昨年ブログで紹介した映画は含みません。あと、基本的に新作ではないです。


1)ダラス・バイヤーズクラブ(2013年・アメリカ)
 本当に素敵な映画です。エイズで余命を宣告されたロンが自ら本当に必要な薬を探し出し、遂にはそれを同様に苦しむ人たちへ配ることを考え始める。ガリッガリに痩せたロン役のマシュー・マコノヒーのらんらんとした目つきは凄みを感じさせ、アカデミー賞の主演男優賞を受賞したのも頷けます。
 自堕落で破天荒だったロンが病気について勉強を重ね、医療業界の矛盾に気づき、それにたてつこうとする。気付かないうちに彼が様々な人に慕われていく様は、観ていて本当に笑顔になります。
 幸せになれる映画。実話です。

■あらすじ
 1985年ダラス、電気技師でロデオ・カウボーイのロン・ウッドルーフは「エイズで余命30日」と宣告される。当時まだエイズは「ゲイ特有の病気」だと一般的には思い込まれており、女好きであるロンは診断結果を信じない。しかし、詳しく調べるうち、異性との性交渉でも感染することを知る。友人や同僚たちに疎んじられ、ロンは居場所を失ってゆく。
 当時臨床試験が開始されたばかりだった新薬、AZTの存在を知ったロンは主治医に処方してくれと迫るが、「安全性が確認されていない薬を処方することはできない」と突っぱねる。AZTを手に入れるべく、教えられた医師をロンが尋ねたところ、彼はそこで驚くべき事実を耳にするのだった・・・

 続きは下からどうぞ。


2)ファーゴ(1996年・アメリカ)
 面白い映画って時代に関係ないんだなー、と。20年以上前の映画ですね、ファーゴ。借金の返済のために狂言誘拐を企てた男の計画が、どんどんおかしくなっていき・・・という映画です。
 とにかく悪巧みするジェリーの小者っぷりが本当に見事なのと、依頼されたチンピラの雑な仕事のせいでどんどん悪い方向へ事態が転がっていく感じが最高。気がつくと自分が悪役のジェリーに同情していたりして笑えます。そんなわけで展開が全く読めない、凄惨な絵面と哀れなほどに滑稽な人たちの織りなす犯罪劇。
 「何か面白い映画が観たい」時にダントツでオススメしたい映画がまた一つ増えたなー、と思いました。
 あと、女性署長のマージさんが格好良いです。登場人物の誰よりも男らしくてなおかつ優しいの。

■あらすじ
 1987年、ミネソタ州ミネアポリス。自動車販売店営業のジェリーは多額の借金を抱えていた。彼は苦境を脱するために妻ジーンの狂言誘拐を企み、裕福な義父のウェイドから8万ドルの身代金をせしめる計画を立てる。ジェリーは、二人のチンピラと酒場で詰めの打ち合わせを確認し、仕事用兼報酬として、二人に販売店から持ち出した車を引き渡す。ジーンを誘拐し身柄を車のトランクに押し込んだ二人組だったが、アジトへ向かう途中、二人は警察官の指示で停車させられ職務質問を受けてしまう・・・


3)さざなみ(2015年・イギリス)
 なんていうか、イギリスらしいなっていう感じの、人間の心のひだみたいなものを丁寧に描いた映画です。派手な展開は何一つないけれど、観終わった後の余韻がすごくて、何か色々と考えてしまう映画。
 映っているのはほとんど老夫婦の二人だけです。そこへある日、旦那が若い頃に付き合っていた女性の死体が見つかった、と連絡が入るのね。昔二人で冬山に行った時に滑落事故が起きて、自分だけ助かってしまった旦那。女性は見つからず、氷山の雪の中にずっと埋もれていたというのです。
 旦那としてはやっぱりザワザワするよね。劇的な事故で失った愛する人、しかもその女性は氷山で凍ったまま、当時の姿で眠っていたわけですからね。
 だけど、そこで目の前の今の妻の気持ちを全く考えてあげられないのよね、男ってバカだから。それで奥さんの方もだんだんとおかしくなってくる。45年も連れ添ってきた夫婦だったのに、なんだったのこれは・・・っていうね。とにかく妻役のシャーロット・ランプリングの細やかな演技がすごくて、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたのも納得です。

■あらすじ
 長年連れ添った夫婦の関係が1通の手紙によって揺らいでいく様子を通し、男女の結婚観や恋愛観の決定的な違いを浮かび上がらせていく人間ドラマ。
 結婚45周年を祝うパーティを土曜日に控え、準備に追われていた熟年夫婦ジェフとケイト。ところがその週の月曜日、彼らのもとに1通の手紙が届く。
 それは、50年前に氷山で行方不明になったジェフの元恋人の遺体が発見されたというものだった。その時からジェフは過去の恋愛の記憶を反芻するようになり、妻は夫への不信感を募らせていく・・・


4)ペントハウス(2012年・アメリカ)
 アメリカ随一の高級マンション「ザ・タワー」で働くブルーカラーの従業員が、恨みを晴らすために富豪住人のお宝を盗み出すっていう映画。
 とにかく出演者が全員魅力的なのです。主人公のジョシュはベン・スティラー。コメディ界隈の人で実際にコミカルなんだけど、きちんと決めるところは決めるのね。あと、幼馴染の泥棒役でエディ・マーフィー。久しぶりに観たけどやっぱりこの人のマシンガントークは最高です。あとマシュー・プロデリックの軟弱な感じとか、マイケル・ペーニャの本当に軽い感じ、太った女性(ガボレイ・シディベ)の濃ゆいキャラクターとか、みんな本当に素敵。
 奇想天外な盗みの手段には色々と突っ込みたいところはありますけど、楽しいから良しとしたくなる。思い切り笑って最後は幸せになれる、エンターテイメントだよねえ。

■あらすじ
 マンハッタンの超一等地にそびえ立つ、全米一の最高級マンション「ザ・タワ-」。タワーの管理マネージャーであるジョシュにとって、最上階のペントハウスで優雅に暮らす大富豪アーサー・ショウは、憧れの存在だった。しかしある日、20億ドルの横領疑惑でショウはFBIに逮捕されてしまう。しかも、ショウはタワーの従業員の年金までも横領していた事実が判明。怒りに燃えるジョシュは、仲間とともにショウから金を取り返そうと考える・・・


5)プレステージ(2007年・アメリカ、イギリス)
 19世紀、二人のマジシャンが競い合いながら最高のマジックを目指すストーリー・・・なのですが、お互いに私恨が絡み合い、観客に紛れ込んで相手の危険なマジックを失敗するよう仕向けるなど争いはエスカレート。
 ボーデンは指を2本も失い、アンジャーは落下の怪我で片足に障害を負うなど凄惨なことに。劇中一番の謎はボーデンが絶対に秘密を語らない瞬間移動マジックの仕掛けと、映画の最初で死んでしまうアンジャーの死の真相。かなりトリッキーなどんでん返しが来るので多分ほとんどの人が予想できないんじゃないかな・・・。観終わったすぐは「なんだそれふざけんな」的な気分だったのですが、よくよく考えると自分もすっかり作者の罠に引っかかっていたんだなーなどと思わされたり。
 一度は観てみるべき映画かもです。

■あらすじ
 19世紀末のロンドン。ボーデンはライバルであるアンジャーの瞬間移動マジックを調べるため、彼のマジックの最中に舞台下に侵入する。アンジャーはボーデンの目の前で水槽に落ちて溺死し、そばにいたボーデンはアンジャー殺害の容疑で逮捕される。
 遡ること数年前。若きアンジャーとボーデンは、ある奇術師の下で互いに修行していた。ある時、助手であったアンジャーの妻が水中脱出マジックに失敗し溺死する。その原因はボーデンが結んだロープであった。2人は決裂し、互いの邪魔をしながら激しく競い合うようになる・・・

 以上でした。あと選外ですが、「マッハ! ニュー・ジェネレーション(2010年・タイ)」もなかなかでした。ストーリーとかキャストは全部無視できれば、アクションシーンはかなりのクオリティです。ちなみに監督も主演もマッハ!とは一つも関係ないのでご注意を。邦題をつける際に日本側がやっちまったパターンですね。正気の沙汰じゃないような格闘シーンが目白押しですが、あとは目をつぶってください。キワ物好きな方に。

 今年も新旧、観た映画をぽちぽちと紹介していきますね。皆様のオススメ映画も是非教えてくださいませ。観ます。


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