氷で船を作ったよ!→融けて沈没
■氷の船は水に浮く?
ということで、イギリスからのニュース。第二次世界大戦で計画されていたが実現しなかったという、「氷とパルブで船を作る」計画を実現させてみたのですが、やっぱりうまくいかなかったようです。
今回は、以前コーヒー豆で車を走らせる実験を紹介したBBCの科学番組、「Bang Goes The Theory」が挑戦しました。鉄資源が不足していた1940年代、発明家のジェフリー・パイクは氷と木材のパルプを混合した材料を使って絶対に沈まない航空母艦を建造することが可能だと主張していました。この混合物による氷は融ける時間がかなり遅く、航海にはうってつけであると考えられていたようです。
■実際に水に浮かべてみよう
さて、Bang Goes The Theoryはこのアイデアを受けて、5000リットルの水と麻を混ぜ合わせ、長さ20フィート(約6メートル)のボートを建造。材料を船の形に凍らせるのに3週間かかったそうです。船が完成するとポーツマス港へ輸送。海に浮かべてみた所、見事に浮いたのです。すごい!ジェフリー・パイク天才!で、船外機を回してさあ出港となったのですが…
港から出ると船はすぐに融け始めてしまい、乗っていられなくなりました。仕方なく乗組員は退避、港へと戻るはめに。王立科学協会のジョン・エドワーズ氏は、こんなコメントをしています。
「船が沈んだのはそれほど驚くことではありません。港のあるソレントの海の水温はジェフリー・パイクが想定していた大西洋の中央よりもずっと高いのですから。また、船のサイズも問題だったかも知れません。巨大な航空母艦であったなら、もっと融けにくかったでしょう。表面積が大きくなると、融けるのにもそれだけ巨大なエネルギーが必要になりますし、水に接していない部分の氷はより低い温度を保てます。ちなみに、当時テストで作ったという1000トンの氷の船は夏の間持ったようですよ。」
■敗因は船が小さかったせい?
物理学会でも、体積に対する表面積の割合が成功への鍵だとコメントしています。あ、思い出した。ベルクマンの法則というのがありますよね!体が大きくなる程表面積の割合は小さくなり体内の熱を逃がしにくくなるので、同じ種類のほ乳類では北に行く程体が大きくなるっていうあれです。マレーグマは小さいけど北極に住むシロクマは大きいみたいな。
次はもっともっと大きい船でチャレンジかしら?
氷の船かあ。面白いよね。
足下を削ればすぐにかき氷が楽しめます的な?
船が沈んじゃうよ。
<ネタ元:dailymail.co.uk>
4 Responses so far
10月 4th, 2010
13:54
MythBusters(日本だと、怪しい伝説)という番組でも似たような実験やってるのみた!Pykrete mythbusters でググれば確認できる。
MythBustersの方しか知らないけど、どちらも似たようなバカ科学番組なのか??
10月 5th, 2010
00:14
>匿名様
ありました!こちらですね。
MythBusters Season 7 Episode 2 part 5
こちらは、ジェフリー・パイクの提唱した「氷とパルプの混合物」を、「水を染み込ませた新聞紙」で代用して船を作ってますね。BBCのものよりもできは良さそうですね(笑)
Bang Goes The Theoryは私もそんなに観ていないのですが、おばかなテーマを真面目に検証してみるという意味ではMythBustersと通じるものがありますよね。
10月 6th, 2010
00:37
ん~, まあこの辺はどうしてもテーマがかぶることがありますからねぇ….
Mythbusters で, 「Youtube にあがっている Brainiac のビデオ」が流れたこともあったような. 「アルカリ金属で風呂桶をふっとばす」やつ.
とはいえ「大科学実験」 (NHK/NHKエデュケーショナル/アル・ジャジーラ子どもチャンネル) のかぶりかたはすごい. 今まで 18本流れてるんだけど, そのうち少なくとも 4本が Mythbusters とかぶってる.
10月 6th, 2010
19:34
>taco様
一般的な俗説だとか、話題になっていることを検証するとか
していくと、どうしてもネタがかぶってしまうものなんで
しょうか。パクッてるわけじゃないと思いたいですね。
それにしても18本中4本がかぶりとは…!!
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