ロシア人アーティスト、あえて水中で描く油彩画に挑戦する
■今日も彼はバイカル湖へ
「何を描くか」よりも、「どこで描くか」が大事なときってありますよね。というわけでロシアからのニュース。水中の景色を描くために、わざわざ湖にダイビングして油彩にチャレンジしている男性がいるそうです。
この方はロシア人アーティスト、ユーリ・アレクセイエフさん(49)です。バイカル湖のに近い村に住んでいるユーリさんは、湖を利用して水中ペインティングに挑戦しています。ボンベを背負って潜り、90分は絵を描くことができるそうです。
■水中で描く難しさ
彼は一般的な油絵の具を使用しているそうですが、たしかに油彩なら水に溶けないので水中で描くことは可能なんですね。彼はこうコメントしています。
「バイカルの湖底で絵を描く上で最大の障害は、技術的なものよりも温度が一番大変なんだ。摂氏1度という寒さの中で厚手の手袋をつけて描かなければならないし、ここまで寒いと絵の具が固くなってしまうしね。」
なるほど。他にも水中ならではの問題というのもあるようですよ。
「他にも、水中では錯視が起きるので、ものが実際よりも大きく見えたりするし、湖面から入ってくる光で色が全然変わって見えてしまうんだ。」
地上で描くのとはだいぶ勝手が違うみたいです。そんな中、今回彼が完成させたのがこちらの作品です。
確かに、水中で見ている時(↑の写真)とは色が全然変わって見えますね。
■水中で得られるものは
今回ユーリさんを撮影したのは水中カメラマンのアンドレイ・ネクラーソフさん。彼はユーリさんのアートに驚きを感じたと言い、こう述べています。
「最初は何故あんなことをやっているのかわかりませんでした。地上の快適なアトリエやスタジオで、僕らは絵を描いたり写真を撮ったりできる訳ですからね。でも、水中の世界には全く雑音がなくて、世界の近くは地上とは完全に違うものなんです。水中で得られるインスピレーションは、他のどこで得ることもできないと思いますよ。」
うーん、確かに水中っていう環境は特殊なものかもしれませんね。ちなみにユーリさんが絵を描いているところを撮影した映像がこちらです。
<ネタ元:Artist paints at the bottom of a lake>
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3月 12th, 2015
11:30
the sensation and perception of the world
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