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SF界の夢の共演?そんなバカな!「エイリアンVSアバター」

By ono   2020年2月3日



 友人3人で勝手に「映画サークル」をやってます。月に一度集まって、当番の人が持って来た映画を文句言わずに観るっていうのが活動です。1月はオノの担当だったのですが、12月に観た「スターウォーズ・エピソード9」への不満が高じてなぜか逆張りをしてしまい、超低予算のチープなSF映画を観ようと提案したわけです。そしたらサークルでもない知人がなぜか「観たい観たい!」と言い出し、ALTの友人ショーン(42)まで「ミニイキマスカラ!」とか盛り上がり、都合6人で鑑賞する羽目になりました。
 結果、意外と面白かったので(いろんな意味で)皆さんにも紹介しようと思った次第。
 それが、パクリ系超B級SF映画「エイリアンVSアバター(2011年の映画)」!

あらすじ
 201X年。地球に一体のエイリアンが潜入した。自由自在に姿を消せ、敵に乗り移れる能力を持つこの生物は、数々の惑星を滅亡させてきた強敵。そして、奴を追う、もう一人の宇宙人=アバターも地球人に変身し、捜索を開始した。一方、そんな事とは知らずに山にキャンプへやって来ていた大学生達は一人、また一人とエイリアンの血祭りに。人類根絶を企むエイリアンの戦いが始まってしまった・・・

 ↑冒頭、土星から飛来してくるエイリアンの宇宙船。「この映画のCGはこのレベルですから」という明確な説明ですね。アカウンタビリティ。もう一度言いますが2011年の映画です。


 ↑そして、エイリアンを追って地球の衛星軌道上へやって来た宇宙人「アバター」。ところで2009年の映画「アバター」におけるアバターとは、「遠隔操作できるリアルな人形(かなり語弊ありますけど)」のことで、皮膚が青いのは惑星パンドラに住む人種ナヴィ達なのですが、この映画では宇宙人自体が「アバター」という名前です。あと、この宇宙人は地球に自分の分身を送り込んで地球人と一緒にエイリアンを探すのですが、その際は肌の色が地球人と同じになっています。ちなみに戦う時は素手です。

 何か武器はないのかよ!と言いたくもなるんですけど、絵面的に好きなので良しとします。

童貞のタイラー、卒業なるか
 映画の本来の主人公である大学生は6人組。童貞のタイラーをこの機会に男にしてやろうと友人のジェイクが企画、女友達4人を誘い、山へとキャンプに出かけるのです。

 すごく等身大な悩みで良いと思います。前半はキャンプの様子がのんきに描かれるのですが、「ネイルが割れちゃう」とか言って全然仲間を手伝わないクリスタルとか、多分真っ先にエイリアンに殺されちゃうんだろうなーと思っていたら夜中に喧嘩してテントを出て行ってしまい、案の定そういう結果が待っていました。

起動するか、戦闘ロボ「ロボター」
 宇宙人アバターはろくな武器を持っていませんが、彼女は先に地球へ最新鋭戦闘ロボ「ロボター(本当にそういう名前なんです)」を降下させていました。ところが着陸の際に故障したらしく、ロボターを見つけて直さないとエイリアンに地球が侵略されちゃう!という状況になっているわけです。そしてようやく降下用カプセルに入ったロボターを発見、↓

 そこへ、そうはさせまいと襲いかかってくるエイリアン、それから、すでに殺されてしまった仲間たち!ロボターは無事に起動するのか、そして地球の運命は!ということでクライマックスを迎えます。ワクワクしますねハハハ。

モックバスターというジャンル
 ちなみにこの作品、当然ですが「エイリアンVSプレデター」のような映画だと思わせる前提で制作されているわけですが、こうした類の一連の映画を「モックバスター」と呼びます。「エイリアンVSアバター」を制作したトムキャット・フィルムズ社はこの手の映画専門な訳であり、そうなると気になるのがその他のラインナップ。少しだけご紹介しましょう。

メタルマン(2008年)

 説明の必要はありませんね。ロバート・ダウニー・Jr.のアレです。

キャプテン・バトル:レガシー・ウォー(2013年)

 以下同文。

アリス・イン・マーダー・ランド(2010年)

 もう何が来ても驚かないね!

映画の価値って、
 290億円もかけた、壮大なエピソードのラストを飾る超大作SF映画(スターウォーズのことを言うわけじゃないですけど)だとか、100億円もかけた超有名ミュージカルの豪華出演陣による映画化(別に猫が踊る映画のことを言うわけじゃないですけど)が思ったよりも満足感を得られない作品だったりする昨今、この手の映画が逆に新鮮でかつツッコミどころ満載で楽しめちゃったりするわけです。
 「言うて結局パクリ映画じゃん」と批判するのは簡単ですが、これらチープなB級映画群は、超大作SF映画と言ったってヒット作の続編を延々作っていたり、有名コミックの実写化だったり、有名ミュージカルの実写化だったりする中で、志の高さという意味ではどうなのよ?というアンチテーゼでもあったりするのかな、と思ったりするのです。
 バランスのとれた低カロリーで栄養的な食事に疲れた時、貪るようにえぐい色の駄菓子が食べたくなるような、そんな立ち位置の映画もたまに観てみると悪くないかもよ、というお話でした。個人的には今度「プレスリー対ミイラ男」なんかを観てみたいと思っております!では!

  


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