12月

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自分にそっくりだというもう一人の自分を捜しに旅に出た女性、生き別れの双子に出会う

By ono   2012年12月9日



■いつも誰かに間違えられて
 中国南西部の貴州省に住むバオ・リュウリンは3年ほど前からずっと不思議に思っていました。彼女が街を歩いているとちょくちょく声をかけられるのです。
 「あら、ヤンじゃない。今はこっちに住んでいるのね。」
 「えっ?いえ、私はヤンじゃありません。バオです。」
 一度や二度ではありません。こんな人まちがいが何度もあり、その度に彼女はどうしてそんなにまちがえられるのだろうといつも気になっていました。彼女に声をかけてくる人たちは、決まって自分が一度も行ったことのない街で彼女に会ったというのです。
 ある日、彼女が親戚の経営する果物店で働いていると、4人の初老の女性が近づいていて、不思議そうにこう訪ねました。
 「あら、福建省からもうこっちへ来ていたの?どうして教えてくれないのよ。冷たいわねえ。」
 「え、あの…すみません、どちら様ですか?」
 「まあ。・・・あなたもお金を稼がないといけないものね。私たちのことなんか忘れたいのね。」
 わけがわからないまま、ぶぜんとして去っていく女性をぽかんと見つめながら、ついにバオは決心しました。
 「私にとてもそっくりだというその女性を、探してみよう。そうしないとなんだか気になって仕方がないもの。」
 彼女は自分に会ったことがある、という街を訪れ、自分にそっくりなもう一人の女性を探そうと決意したのです。バオさんは24歳になっていました。

■あ、もう一人のあたし!
 けれども、その直後にバオさんは妊娠していることがわかり、そっくりな女性探しの旅は一時あきらめなければなりませんでした。そして、今年の10月。彼女はまた食堂で声をかけられました。
 「あら、ヤンフェイじゃないか。今はこっちで働いているのかい?」
 「まってください!」
 今しかないと思い、彼女はこの男性にすべての事情を話し、そのヤンフェイという女性がどこに住んでいるのが、わかる限り詳細に教えてもらいました。彼女が向かったのは福建省にあるというその女性が住む町。この辺りのはずなんだけれど…と町を歩いていると、一軒の家から大きな声が聞こえてきます。
 「ヤンフェイ!こっちへいらっしゃい!」
 慌てて家から出てきた女性を見てバオさんは言葉が出ませんでした。まるで鏡を見ているかのように自分と全く同じ顔をした女性が走ってきたのです。彼女が衝撃を受けるのと同様に、ヤンフェイさんも言葉をなくしていました。2人は一卵性の双子だったのです。


 ヤンフェイさん(左上)、バオさん(右上)、ヤンフェイさんのご両親(手前)

■双子ならではの偶然
 その日は本当にたくさんの会話が交わされました。生まれてすぐに捨てられた2人は別々の家に引き取られ、養子として暮らしていたのでした。中国では一人っ子政策が始まっており、女の子が生まれると捨てられてしまうことが多かったそうです。
 2人には不思議な共通点がたくさんありました。食べ物や服装の好みが全く同じということから始まり、2人とも6歳のときに事故にあい、同じ指の同じ場所に怪我を負っていたのです。結婚をしたのも2人とも2007年、夫の名前が両方とも”ビン”さん。バオさんは取材に対して一言、
 「話をすればするほど、まるで何年も前から知っているような気がしてしまいます。」と答えました。

 うーん、なんだかとてもドラマティックなお話ですね。この人の場合、「もう一人の自分」ってのは本当にいて、双子の片割れだった訳です。福建省と貴州省ですでに結婚して家族もいる2人、1700キロほど離れた(青森ー長崎くらいの距離です)2人ですけど、心は一つなんじゃないかなー

<ネタ元:dailymail.co.uk


2 Responses so far

ほっこりしました。

>AND様
ありがとうございます。双子の話ってやっぱり面白いですよね。シンクロニシティみたいのもありますし。

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