3月

19

衝撃のラストシーン。彼がつぶやいた最後のセリフの意味とは・・・?映画「シャッターアイランド」

By ono



シャッターアイランド【ネタバレ無し】
 先日ネット回線を乗り換えしましてね。電話線の工事が必要だってんでそのための業者さんが家に来たわけです。「特に問題なければ10分くらいで終わりますねー」のはずだったんです。けど、私の家、電話線がスパゲティみたいになってまして。外からの電話線が2階に入りまして、その後1階のパソコン部屋に出てきて、そこからまた壁に戻って2階の寝室につながってまして、そこからまた下に降りて居間のメインの電話につながるってことになってましてね。壁の中に何十メートルも走ってるその線、全部入れ替えしなきゃならないはめになるって言う。で、最初の予想よりどんどん時間がかかって、業者さん2人いるんですけど、先輩のおらついてる方の人が若くて華奢な後輩の方に怒鳴る怒鳴る。
「そっちちゃんと押さえとけっつったろーが!」
「すいません!」
「話聞いとけや、ったくよ!」

 みたいな殺伐とした時間が3時間程続くんです。ある意味地獄です。仕方がないのでヘッドホンして、iPadのhuluで観てたら工事が終わるまできっちり観終われたっていうのが今回の映画です。ただですね、業者さんの怒鳴り声にびくびくしながら観るっていう環境はこの映画の内容にぴったりでした。何という偶然でしょう。

「あらすじ」
 精神を病んだ犯罪者だけを収容し、四方八方を海に囲まれた「閉ざされた島(シャッター アイランド)」から一人の女が姿を消した。
 島全体に漂う不穏な空気、何かを隠した怪し気な職員たち、解けば解くほど深まる謎……。
 事件の捜査に訪れた連邦保安官テディがたどり着く驚愕の事実とは(Amazonから

 というわけで、巨匠マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオが組む映画の4作目。ディカプリオ扮する連邦保安官テディが相棒のチャック(マーク・ラファロさんです)を連れて船で島に向かうところから話がスタートします。アッシュクリフ病院からこつ然と消えたレイチェルという女性(精神を病んで自分の子ども3人を殺している)の捜索に来るわけですが、病院で会う人誰もが何やら秘密を隠している感じ。そして寝るたびに悪夢にうなされるテディも過去に何かしら心の傷を負っているようです。

 ベン・キングスレー演じるコーリー医師。そう言えば彼は「ザ・ウォーク」でもパパ・ルディ役として出演していましたね。さて、アシュクリフ病院には派閥があり、コーリー医師は改革派として投薬メインでの治療を進めているそう。保守派のナーリング医師は暴力的な患者に対しては速やかにロボトミー手術を行い、廃人の一歩手前みたいにはなるけれども従順にするという対応を進めています。そんな中、一向にレイチェルの足取りは掴めないまま、どうやらこの病院そのものが何かおかしい、とテディは思い始めるのです・・・

 夢に出てくるテディの妻。彼は放火魔が起こした火事により妻を亡くしたという過去を背負っているようです。その事で悩んでいるのか、悪夢にうなされているのでした。
 テディが冒頭から気になっていたのが島の灯台。警備隊の男性は「古い灯台で、今は単なる下水処理施設だ」というのですが・・・。きっと何かがあるのでしょうね。

 とにかく、全てが明らかになるラストシーンへ向けて山のような伏線が張り巡らせてある映画です。観終わった後、もう一度見返すと「なるほど、そういうことか」っていう発見が結構あってまた楽しめる映画ですね。今ひとつピンとこなかったな、という人は映画「シャッターアイランド」徹底解説が参考になりますよ。
 本当に恐ろしいのはゾンビでも幽霊でもなくて、人間の心の深淵、闇の淵みたいなところにあるんじゃないかな・・・とふと思いました。オススメです。

 閉ざされた島、精神病棟、古い灯台、消えた女性、うなされる悪夢・・・ミステリー好きが大好きなシチュエーションがこれでもかと詰まっているのが良いですよね。連邦捜査官のテディは無事に事件を解決して島を脱出できるのか?

 

3月

15

マジメな大人のひたむきな仕事に元気をもらおう。「スポットライト 世紀のスクープ」

By ono



スポットライト 世紀のスクープ
 前回の記事から1か月近くが経ってしまいました。仕事が非常にタイトと言いますかシビアと言いますか、こったこたになっているオノです。大人をやってると色々ありますよね。理不尽なことも腹立たしいこともぶん投げたくなる時も。
 で、そんな時は頑張る大人達の姿に元気をもらうというのはどうだろう・・・という訳で「スポットライト 世紀のスクープ」。ボストングローブ紙が2002年に書いたセンセーショナルな記事と、それを手がけた記者達を、事実に基づいて描いています。で、その記事というのが「数十人もの神父による児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた衝撃の事実」であり、こうした重大な罪がなぜ黙殺されてきたのかを取材した、というものなんですね。アメリカンジョークのネタではよく聞く話ですが、実際の事件にしてはあまりにも話が深刻過ぎますよね。単に個人の特殊性とは片付けられないのではないか、という部分も問題です。

ストーリー(公式HPを参照)
 2001年の夏、ボストン・グローブ紙に新しい編集局長のマーティ・バロンが着任する。マイアミからやってきたアウトサイダーのバロンは、ある神父による性的虐待事件を詳しく掘り下げる方針を打ち出す。その担当を命じられたのは、独自の極秘調査に基づく特集記事欄《スポットライト》を手がける4人の記者たち。デスクのウォルター”ロビー”ロビンソンをリーダーとするチームは、事件の被害者や弁護士らへの地道な取材を積み重ね、大勢の神父が同様の罪を犯している実態と、その背後に教会の隠蔽システムが存在する疑惑を探る・・・

 写真が「スポットライト」チーム。左から、冷静沈着なリーダー「ウォルター(マイケル・キートン)」、新任の編集局長の「マーティ(リーヴ・シュレイバー)」、行動力のある熱血記者「マイク(マーク・ラファロ)」、紅一点でひたむきな仕事をする「サーシャ(レイチェル・マクアダムス)」、皆を暖かく見守る「ベン(ジョン・スラッテリー)」、地道なデータ分析を行う「マット(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)」の以上6名。何だか左側の3人にただならぬものを感じるなー、と思ったら、この人たち、バットマンとウルヴァリン(の兄)とハルクじゃないですか!あと、白髪頭のベン役の方はアイアンマンことトニー・スタークのお父さん(ハワード・スターク)役。なんだか安心して取材を任せられそうですね!

■本当の話だからこその重み

「カトリック教会は裁判の証拠を隠せると・・・?」
「妄想で言ってるんじゃない。記録保管所へ行ってみろ。教会は何でもできる。
 ・・・何でも。」


 本当に事実をなぞったストーリーになっていますので、スポットライトチームの皆さんはひたすら地道に取材を進めていきます。だからストーリーも派手なところは全くないのです。なのに登場人物が話す言葉の一つ一つがすごく重みを持って訴えかけてくるんですよね。神様と同列なくらいに信じていた神父様に虐待され、そのことを言えずに暮らしてきた人、被害者団体として散々声を上げてきたのに、事を荒立てたくない人たちに無視されてきた人、それでもやっぱり教会は人々の心のよりどころだから、と敢えて教会を守りたい人、いろんな人のいろんな思いが等身大で伝わります。
 あと、マイケル・キートン演じるウォルターが印象的でした。あんまり表情を変えないキャラなのだけど、スーッと深い色をした目が何か訴えてる感じが良い。バットマンとか言ってすみませんでした。バードマンも良かったです、一応。

マイク・レゼンデス記者。とにかく熱い。

 そんなわけで、実際のスポットライトチームはこの記事によって公益報道部門でピューリッツァー賞を受賞。この記事の後、世界中の各地でこうした虐待が行われている事が次々と明らかになり、せきを切ったように訴訟が起きています。2002ですから結構最近の話のはずなんですけど、日本だとあまり報道されていなかったような・・・。とにかく、オススメの映画なのは確かです。

  

2月

17

最後に笑うのは誰?血まみれの家からの脱出ゲーム「ライアー・ハウス」

By ono


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ライアー・ハウス
 例えばですよ?自分の旦那もしくは妻(家族でも構いません)が違法な手段で手にした1千万円を隠し持っているらしい、という情報を手にした場合、皆さんならどうしますか。フライパンで殴って気絶させ、友人を呼んだ上で縛り上げ、銃で脅し、拷問してでもお金の有りかを吐かせよう、というのがこの映画。ところがことはそう簡単に行きません。何故なら現金を隠し持っている旦那のみならず、妻も、妻の親友も、秘密を隠し持っているからなのです。2017-02-11-02
 縛り上げられるデイルと妻のローナ

<ライアー・ハウス あらすじ>
 テキサスの田舎町で暮らすローナは、夫デイルが銀行強盗で手にした現金10万ドルを奪うため、自宅で彼を縛り上げて金の隠し場所を聞き出そうとする。親友タイニーも呼び出してデイルに銃を突きつけるローナだったが・・・。さらに運の悪いことに、警官まで訪ねて来る中、絶体絶命のローナ達は、ある考えを思いつく・・・

 Youtubeなどで予告編を観ると中盤どころか後半までストーリーがわかっちゃうという興ざめな話なんですが、あえてそこもぼかしたあらすじにしました。ちょっと頭の悪そうな夫デイルはバル・キルマーが演じています。「トップガン」で”アイスマン”として非常にクールな感じだったバル・キルマー様も激太りしたり病気したりでかつての面影は全くありませんが、このダメ男っぷりを最高に表現してくれています。
 結婚17年目という疲れた妻のローナを演じているのはジーナ・ガーション。「カクテル」の頃から出演されてますので、かなりの経歴。実年齢が50代半ばだと思われますが、ちょっとキツめのメイクでチリチリとタバコを吸う姿が非常に格好よいです。スタイルも抜群ですし。
 あと、ローナの親友、タイニー役がケリー・ギディッシュ。テレビドラマでの出演がメインなので初めてお見受け。ちょっと頭のユルそうな感じが良い味出してると思います。
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 だいたい想像がつくと思いますけど、血まみれで笑う2人。ちなみに強盗を働いたデイルを怪しんで警官(レイ・リオッタ)が来るのですが、門前払いにしたところ家宅捜査をすると言い出し、捜査令状が届くまで待つからと言って家の外でパトカーに乗って待機し始めます。荒野の行き止まりに家があるため、3人はどこにも逃げ出せない訳ですね。そしていつ礼状が届いて警官が乗り込んでくるかわからない、と。この状況の中、家中血まみれですし、お金は見つからないし、見つかったところで逃げることは不可能、3人それぞれが持つ秘密も絡み合い、さてどうするかという。
2017-02-11-03
 ジーナ・ガーションがとにかく素敵!最高!

■血まみれですのでご注意を
 結局、家の中で3人がケンカしながら血まみれになり、現金の有りかを探る、というのが映画の全てです。それが延々と続きます。先日レビューした「おとなのけんか」にも通じるものがありますね。ひどくグロテスクではありますが、舞台劇的なのです。もうずーっとみなさんしゃべって(がなりたてて)おります。個人的には最後まで楽しめたんですが、死体処理とかエグいシーンも多いので、苦手な方はやめた方が良いかもです。

探偵 「金だ!金はどこにある?」
タイニー「ほら」
ローナ「何が?」
タイニー「探偵なんか雇うから!」
ローナ「誰のせいよ!」
タイニー「私に聞けばいい」
ローナ「”○○○○○(伏字)”って!?」
タイニー「その方が事態はマシ」
ローナ「○○○○の最中に銀行強盗するなんて!」
タイニー「妻なら予測すべき」
探偵 「2人ともいい加減黙れ!!君らのたわ言を聞かされて気が変になる!」
ローナ「黙ってて。大事な会話の途中なの」
探偵 「金の有りかを吐かないなら地獄に送る!」

 探偵って誰?そして最後に血まみれの家から脱出できるのは誰なのか?現金の行方は?色々と想像しながら観ると楽しいですよ。

 

2月

8

ヒロインが力強いのはお家芸?映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」

By ono


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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
 今さらではありますけど、あまりにもファンが多い映画ってコメントしづらくないですか。このブログは観てる人がいないので大丈夫だと思いますけど。スターウォーズの話をしようとするともうみんな好き過ぎて話が噛み合ないのよね。新三部作は認めない派の人やら、もう完全にフォース狂の人やら、アンチのくせにやたら詳しい結局観てるんじゃねーか野郎などなど・・・面倒くさい・・・こんなに好きなのに・・・いや、好きだからこそ面倒くさいのか・・・
 そういえば、漫画「木根さんの一人でキネマ」でも良い年をしたおじさん達が「初めての人はスターウォーズをどの順番で観るべきか」で大論争。
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 ↑第1巻「4本目・スターウォーズ」から

 だいたいこの漫画の時点でさえ7作目の「フォースの覚醒」も「ローグ・ワン」も公開されていない訳ですから、今そんな話をし出したらひどいことになるのは自明の理。ちなみに「ローグ・ワン」はエピソード4でレイア姫がR2−D2に託したデススターの設計図がどうやって反乱軍の手に渡ったのか、を描く作品。つまりエピソード4の直前までのストーリーなのです。どの順番で観るべきか問題ががぜんややこしくなってきそうですねははは。
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 ↑チアルート・イムウェ。ジェダイなき時代、ひたすらにフォースを信じて戦う盲目の戦士。ローグワンの中でも一番好きなキャラクターです。ローグ・ワンは脇役の個性が強くて愛せるキャラが多い!

■アクティブでガッツのあるヒロイン
 ローグ・ワンはジン・アーソというヒロインが主人公。エピソード7に続いて女性が主役です。とにかく前向きでやんちゃだけど芯のある女性でした。お亡くなりになったキャリー・フィッシャーのレイア姫とはちょっとキャラが違いますけど、女性が強いのがスターウォーズの特徴なんでしょうか。ちなみに本作ではほんのちょっとだけレイア姫が登場します。逆にジン・アーソを助けるナイト的なキャラは「冷静沈着かつ厳格、規則を守ることに重きを置くタイプ」のキャシアン・アンドー。サポート役としてはピカイチだね!サポート役としては!
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■まだ間に合う、是非映画館でご覧に
 まだ大きな映画館では上映してますが、そろそろ終わっちゃうかな?でもスターウォーズは是非劇場で見たい作品です。特に後半、反乱軍が一斉に惑星スカリフへ駆けつける辺りからはド派手でスケールの大きい場面が目白押し。Xーウイングがガンガンドッグファイトを繰り広げる横で、トリッキーかつ壮絶な艦隊戦も行われて目が離せません。ここは是非4Dでアトラクション感を楽しみたいところです。ここを観るためだけに出かけていっても損は無い。たぶん。

■回を追うごとに薄れるハチャメチャ感
 昨年、映画公開に合わせて旧作がテレビ上映されましたよね。それで久しぶりにエピソード4を観ていて思ったんです。「ああ、スターウォーズってほんとにスペースオペラなんだな」と。かっこいい宇宙船がビュンビュン飛び周り、ヘンテコな宇宙人がワラワラ出てきて、少年が成長してお姫様を助けてサクッと終わる。そういうベッタベタなファンタジーを最高にクールな映像で見せる、そういう映画だったね。
 だけど、回を重ねて世界感が広がり、重みを増し、CGがどんどんクオリティを上げていった結果、僕らが昔観ていた、あのハチャメチャでちょっぴり滑稽だけどどこを切り取ってもかっこいい、そういう荒唐無稽さが薄れてしまったように思うんです。ローグ・ワンも最後は素晴らしい映像で盛り上がりますけど、前半はとにかく重いんです。ストーリーも展開も。そこが何だか寂しい感じがしました。子どもの頃観ていたあのワクワク感はもう味わえないのでしょうか。やだな、年を取るって。

 スターウォーズシリーズを観たことが無いという人も、本作からでも楽しめますので是非お試しを。面白かったら続きでエピソード4をどうぞ。エピソード4の軽さとテンションの高さを味わってみるのもオススメですよ。

  

2月

2

終わりの見えない大人の喧嘩、ほんと夫婦って面倒くさいね!映画「おとなのけんか」

By ono


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 図書館に行くと、季節的にいろんなコーナーを企画してくれているのね。芥川賞特集だとか、映画の原作特集だとか、渡辺淳一的な作品集(奥様層にはこの手の話が鉄板なのよ、と司書のお姉さんが笑顔で教えてくれました)だとか。個人的には「薄くてすぐに読み終えられるけどとっても面白い小説」を特集してほしいといつも思います。「何か面白い本が読みたい」ときってだいたいその手の作品を求めるもんじゃない?
 映画も似たような傾向ってあるかなと思うんですよ。特に何が観たいって訳じゃないけど、さくっと観れてそれなりに楽しめるやつはないかなー、なんてね。
 で、そんな時にオススメなのがこの作品。

おとなのけんか
 上映時間80分!オープニングとエンディングをのぞくとほとんど1時間ちょっと、でもお話の面白さはお墨付きです。何せ役者が良い。常識人で良き妻であろうとする奥様役をジョディ・フォスター、寛大で太っ腹ののんきな夫役をジョン・C・ライリー、弁護士の夫を持つハイクラスで金持ち喧嘩せずな妻をケイト・ウィンスレット、その弁護士の夫をクリストフ・ヴァルツ。劇中にはこの4人しか出てきません。延々と実りの無い会話をエスカレートさせていきます。ちなみにこの作品は2011年のフランス・ドイツ・ポーランド・スペイン合作によるコメディ映画。戯曲『大人は、かく戦えり』をもとに制作されています。映画の原題は「Carnage」、修羅場や殺戮といった意味合いです。派手な喧嘩ってことですね。
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 ↑ロングストリート夫妻、夫のマイケルと妻のペネロピ。
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 ↑カウアン夫妻、夫のアランと妻のナンシー。

■子どもの喧嘩が火種のもとに
 きっかけは、ロングストリート夫妻の子ども、イーサンがカウアン夫妻の息子ザッカリーに棒切れで殴られ、前歯をへし折られてしまうという事件でした。
 イーサンのお母さん、ペネロピはカウワン夫妻を自宅に呼ぶと、事情を説明して子どもの喧嘩を親同士で上手に解決しようとするのです。

「来てくれてありがとう。親同士がいがみ合う事態を避けられたわ」
「こちらこそ」
「お礼を言い合うのも変だけど、地域の結びつきって大切よね」
「子どもにも教えないと・・・うちの子に」
「そう、うちの子よ」

■話はそう簡単には終わらない
 そうなのです。きっかけはカウアンの夫アランがひっきりなしに電話で仕事の話をしていることでした。はやいとここの場を片付けたいアランは周りの空気など意に介さず言いたい放題。イラットしたペネロピがキレそうになるとナンシーが言い返し・・・と最初の穏やかだった空気はどこへやら、どんどん空気が険悪になり、会話がエスカレートしていくのです。さてこの4人、一体どうなってしまうのか?というお話。とにかく話の終着点は見えないし、予想外のことが次々に起きて、ちょっとお酒が入った辺りからはもうはちゃめちゃ・・・

「何なの?最低の夫」
「言葉に気をつけろ、俺にも我慢の限界がある!」
「うちの息子にだけ反省しろと?」
「”穏やかな話し合い”なぞもうまっぴらだ。こっちは花まで買った!
 リベラルな親を演じたが、こんな茶番やってられるか!俺は短気な野蛮人なんだ!」
「皆そうさ」

・・・”地域の結びつき”とやらはどこへ行ったんだろうね!

■夫婦には建前がありますもんね
 以前紹介した「フレンチアルプスで起きたこと」もそうですけど、観た後誰かと語りたくなる映画ですねー。いろんな話題が出てきますけど、「奥さんはだいたい世間体を偽ってる」だとか、「夫ってなんで子どもみたいにガジェットに執着するのか」といった論点でだけはそれぞれの夫同士、妻同士が同意してつるんでみたり、とかね。
 やっぱり夫婦ってどうしても世間を前にして「良き夫婦」でありたいと思うからさ、お互いに対して納得がいかないところがあっても、あえて寛容ある理解者みたいなスタンスをとっちゃったりするじゃない?そんな様子をかいま見ながら、「そのセリフ、わかるわー」みたいにゆるく感情移入しながら観るのも楽しいです。
 夫婦4人のマウンティング合戦、いったいどんな結末になるのか、気になる方は是非ご覧下さい。

 


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